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フィールドレポート

ジャンル: トレッキング | キャンプ | 温泉 | パドリング | ダイビング | 釣り | ツーリング

温泉

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温泉 レポート 
2005/02/04
有久寺温泉 ( 紀北町 )
 レポーター: ふ?ちゃん
有久寺温泉


有久寺温泉 紀伊長島町の有久寺温泉は、紀伊長島駅から車で十数分程度のところにあるが、周囲に民家がなく、人も歩いていない細い道を川沿いにクネクネと走るため、「道は間違えていないだろうか?」「このまま進んでもいいのだろうか?」と不安を覚えながら辿り着く「山奥の秘湯」と呼ぶにふさわしい。10年ほど前、某出版社の秘湯100選に掲載されたと言うから、まぎれもなく「秘湯」だ。
寺の境内まで車で入ることは可能だが、数台しか止められない上、帰るときの方向転換が大変なので、少し手前の空き地に止めて歩いて坂道を上がるのが適当だ。上がって左手に「有久寺温泉」の看板のある建物付近で声をかけ、入湯料大人700円を支払う。タイトル画像は坂道を登ってきて正面に見える寺、左の画像は境内から上ってきた道を振り返ったところ。右側の建物に看板が掛かっている。)
風呂は別の建物になるが、お金を払う際に案内してくれる。川べりの岩場に建てられた風呂場は、洞窟温泉のようで少し薄暗い。
現在の施設は3〜40年ほど前に建てられた物で、懐かしさが感じられるが、換気設備がないせいか壁にはシミやカビも見られる。
入口には「霊泉(薬湯)です。石鹸を使わないでください。」の貼紙がある。湯船の温泉はろ過・循環方式で、洗い場の蛇口から出るのは川の水だ。この洗い場から流れる水は川に流されるので、環境のことを考えても石鹸・シャンプー類は我慢していただきたい。サービスの行き届いた旅館や、流行のスパハウスや健康ランドをイメージしてはいけないのだ。その昔、きちんとした施設がなかった頃は皆、川べりに座り込んでかけ湯(冷泉なのでかけ水?)で汗や泥を洗い流し、手ぬぐいで体をぬぐう程度のことだっただろう、とのこと。ここはひとつ、昔を偲んで?ひたすらのんびりと湯に浸かったり出たりしながら、窓から見える景色や水の音・鳥のさえずりを楽しむこととしよう。
湯量や場所的に脱衣所・洗い場・湯船のすべては小さめ。大人数人でいっぱいになる大きさだ。
有久寺温泉
有久寺温泉 源泉は全国的にも珍しい自然湧出泉で、川から湧き出している。湧出地は「水神宮」として祀られている。大昔から万病に効くとは言われていたが、特に皮膚病や傷の治癒に効くと言われており、全国から峠を越えてやってくる人があったという。付近にも何か所か冷泉が湧き出しているところがあるが、熊野街道(ツヅラト、志子、下地)の道筋にあたっていたことが影響してか、この有久寺温泉が有名になった。
入浴施設ができる前は、川から湧き出す水をすくって浴びたり、手ぬぐいを浸したりして利用していたのではないかと言われている。現住職が記憶している設備は五右衛門風呂らしいが、境内の井戸のように掘られたところから、真っ黒の石がたくさん出てきたとのこと(写真がその場所)。利用者が石を焼いて湯を沸かしていたのだろうか? 有久寺温泉
有久寺温泉 飲用しても万病に効くと言われるこの水を、今でも定期的に汲みにくる人もいる。
泉質・効能については、ラジウム泉・単純硫黄泉などと紹介している雑誌などもあるが、残念ながら最近の分析結果から見ても前述の成分は検出されていない。天然温泉であることに間違いはない。加水はしていないとのことだが、冷泉のため加温、ろ過・循環式だ。どこの施設でも同様だが、ろ過してもろ過しても再生して管を詰まらせる湯の花に、古くて小さな設備のこの有久寺温泉は悩まされていると言う。 有久寺温泉
有久寺温泉 きちんとした文書は何一つ残されていないが、この有久寺には多くの伝説が残されている。伝説の痕跡を巡ろうと散歩がてら上流に歩き始めると、数年前に上流にできた砂防ダムがコンクリートの巨体を剥き出しにしており、興醒めで残念だ。
湯にまつわる伝説をいくつか挙げてみる。

伝説1.約千年前、花山天皇が退位して有久寺を開基し、湯を発見。
伝説2.平将門の子将勝が夢のお告げで発見。7日間湯治し難病(戦傷?)が全快。
伝説3.慶安二年(1649年)十二月、武士が旅の途中難病にかかりこの冷泉で21日間湯治して全快。この武士が実は由井正雪であった。
伝説4.源義経が京都から奥州へ落ちのびるとき、熊野に縁のあった弁慶のつてを頼って熊野三山に逃れた。疲労困ぱいしていた義経は、温泉で休養をとり元気回復して旅を続けた。
伝説5.天保五年(1834年)11月ごろ、伊勢神宮の大宮司である禰宜の五郎右衛門泰亮がしばらく滞在して病気治癒し、後にお礼として薬師堂より東北280メートルの地点に奥の院を建立し、波切不動明王を祀った。
■データ

場所 紀伊長島区島原1181
交通 車:国道42号線を赤羽川に掛かる新長島橋から県道422号へ。小学校を過ぎ赤羽川に掛かる松原橋を山側に折れ、突き当りまで。(車で422号に入って10分程度)
駐車場 境内または手前の空き地に数台駐車可
電話 0597-47-2661
営業時間 10時〜17時
その他 シャンプー・石けんなど使用できません。

■関連リンク
 有久寺温泉(くまどこ観光情報)
 有久寺火渡り神事(くまどこ東紀州百科事典)


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