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3月頃から春の花が一斉に咲き始め、古道沿いもにわかに色鮮やかになります。花と新緑の季節、古道がもっとも美しい季節かもしれません。 |
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モクレン (木蓮 モクレン科モクレン属 Magnolia
liliflora)
白い花が咲くものに対して、紫色なので「紫木蓮」(シモクレン)と呼ばれることもあります。中国原産の落葉小高木。花期は4月〜5月で、葉が開く前に枝先に10センチほどの赤紫色の花をつけます。
熊野古道では、民家の庭先や街路樹として植えられているモクレンやシモクレンをよく見かけます。花が大きいので、見栄えのするきれいな花です。 |
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フキ (蕗 キク科フキ属 Petasites
japonicus)
早春に地面から顔を出す小さなフキノトウは、フキの若い花茎で、淡緑色の苞に包まれています。画像は花茎がどんどん伸びて、地下茎から葉が出ています。画像はフキノトウと言うよりはすでにフキですね。花期は3月〜5月で、雌株は白っぽく、雄株は黄白色です。
熊野古道でも道ばたの草むらに多く見られ、早春の時期には鮮やかな淡緑色が目にとまります。 |
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スギナ (杉菜 トクサ科トクサ属 Equisetum
arvense)
草地、土手、あぜなどで見られる多年草のシダ植物。スギナと同じ地下茎から、スギナに先駆けて出てくるのがこのツクシ。ツクシの先端では繁殖のための胞子が作られます。スギナの花がツクシというわけではありませんが、まあ同じような役割を果たしています。ツクシの時期は3月〜4月。
熊野古道でも、道ばたの草むら、土手などで多く見ることができます。東紀州では食材として一般的ではないので、たくさん生えていますよ。 |
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イズセンリョウ (伊豆千両 ヤブコウジ科イズセンリョウ属 Maesa
japonica)
山地に生える常緑低木。伊豆に多かったのでついた名前ですが、他地域の海沿いの暖地や照葉樹林内では普通に見ることができます。花期は5月で、葉の付け根に淡黄色の筒形の花を下向きに咲かせます。色が地味なので、他の花が多いこの時期にはあまり目立ちません。
熊野古道の海に近いコースでは道沿いによく見られます。 |
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キブシ (木五倍子 キブシ科キブシ属 Stachyurus
praecox)
山野の日当たりの良いところに多い落葉低木。花期は3月〜4月で、花が散るくらいになって葉が出てきます。花は4〜10センチの花穂が多数垂れ下がって咲きます。
東紀州の山でもいたるところに生えていて、早春の時期には垂れ下がった花が目にとまります。あまりきれいとは言えませんが、垂れ下がった花の様子を遠くから見るのはいいものです。 |
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アケビ (木通 アケビ科アケビ属 Akebia
quinata)
熟した果実が大きく縦に割れるので、開け実からアケビに転じたと言われています。山野に多く見られる落葉つる性木本。4月〜5月に、淡紫色の小さな花が垂れ下がって咲きます。雌花と雄花があって、同じ花序に混じって咲きます。
秋には果実がなり(下画像)、種子が多いのですが果肉は甘くて美味しいです。果皮は炒め物などにも使われます。また、つるは丈夫なので籠の材料としてもよく使われます。
東紀州の山にはアケビが多く見られ、春の花、秋の果実を楽しむことができます。また、濃い紫色の花をつけるミツバアケビも見ることができるほか、ムベ属のムベも見られます。 |
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マムシグサ (蝮草 サトイモ科テンナンショウ属 Arisaema
japonicum)
葉柄の下部が花茎を包み込んでいて、茎のように見えます。そしてこの茎のように見える部分がマムシの模様に似ていることから、この名前がつきました。
花期は4月〜7月で、春から初夏の熊野古道沿いで多く見ることができます。食虫植物みたいにも見えますが、普通の花です。
花が終わると小さな粒のある実を付け(左画像)、晩秋には赤く色づいた実が古道沿いで多く見ることができます。 |
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ニガイチゴ (苦苺 バラ科キイチゴ属 Rubus
microphyllus)
果肉は甘いのですが、粒々の中にある核が苦いのでこの名がつきました。山野の土が崩れているような、やや荒れ気味のところに多い落葉低木。
4月〜5月に花をつけます。春の古道沿いでしばしば群落を見かけますが、刺が多く、きれいだからとうっかり触ろうとすると痛い目にあいます。 |
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ハマダイコン (浜大根 アブラナ科ダイコン属 Raphanus
sativus var. raphanistroides)
海岸の砂地に生える2年草。ダイコンにそっくりですが、根はあまり太くならず固くて食べられません。花期は4月〜6月で、茎の先に直径2センチほどの十字形の花を多数開きます。色は淡紅紫色で、ダイコンよりも色が濃いです。
東紀州では、始神峠の登り口にあたる紀伊長島町の三浦海岸で群落が見られます。 |
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アオモジ (青文字 クスノキ科クロモジ属 Lindera
citriodara)
暖地の山地に生える落葉小高木。高さは3〜7メートルにもなります。花期は3〜4月で、葉が開く前に淡黄色の小さな花が塊になって枝いっぱいにつきます。果実は秋に黒紫色に熟し、香辛料として使われます。
熊野古道では、猪ノ鼻水平道のある天満浦で多く見られるほか、山の斜面で淡黄色の花を付けている姿を見ることができます。 |
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キランソウ (金瘡小草 シソ科キランソウ属 Ajuga
decumbes)
畑や庭のすみ、道ばた、林のふちなどに生える多年草。葉が放射状に広がり、地面にフタをしたようにへばりついていることから、「地獄の釜の蓋」とも呼ばれます。花期は3月〜5月で、1センチほどの小さな花を咲かせます。
熊野古道では、道ばたのちょっとした草むらなどで見ることができます。小さいですが、鮮やかな青紫色なので、けっこう目立ちますよ。 |
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